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障がい部位別の就労のための留意点~企業へうまく説明するために

上肢障がいの方

ある程度作業スピードを要求される業務については、自らの作業スピードを数値として把握して説明できると良いでしょう。ハンディがある訳ですからスピード面については考慮されます。また、どういった補助具を使用すれば良いのかを企業に教えてあげるくらいのスタンスで臨んだ方が良いと思われます。
将来的にはPCスキルを高め、デザイン、プログラム等、スピードをさほど要求されない業務へシフトすることも視野に入れておくことをお勧めします。
例えば、障がいが指の欠損等の場合、企業は「細かい仕事は不可だが、運搬業務はできる」と単純に捉えがちです。どれくらいの物までであれば持てるのかを明確に示しておく必要があります。

下肢障がいの方

自動車通勤が可能であるかどうかがひとつのポイントとなります。一般的に都心部より郊外型のオフィスが家賃等の関係で広めに事務所を構え、駐車場も整っている場合が多いです。
企業は下肢に障がいがあるというだけで、全ての下肢障がい者に対してエレベーター完備、車椅子用トイレ必須等施設面で大きな配慮が必要であると解釈する傾向にあります。
当然、それらが必要な障がいをお持ちの方も見えるでしょうが、実際は「階段の手すり」と「洋式トイレ」があれば対応可能な下肢障がいの方も多くお見えです。このあたりの設備は企業側にすでに備えられている場合も多いため、「こういった施設があれば大丈夫」ということを事前にうまくアピールすることで就職の機会が広がります。
また、バリアフリーの整備度は駐車場同様、郊外型事務所の方が充実しています。

聴覚障がいの方

情報伝達面において企業側にどれくらいの配慮が必要かをうまく伝える必要があります。企業によっては聴覚障がい=手話が必要、聴覚障がい=全て筆談が必要といったステレオタイプ的な理解をしており、例えば、「ゆっくり大きな声で話すことによって通常のコミュニケーションは概ね大丈夫で、複雑な情報についてのみ筆談希望」ということを伝えれば、企業側の採用バリアも解消します。

内部障がいの方

内部障がいをお持ちの方は、企業側に対して何ができて何ができないのかを事前に明確に伝える必要があります。他の身体障がいの方のように目に見えるわけではないので、企業側としてもどこまで負荷を掛けて良いのかが分からないからです。
特に透析が必要な場合は、命に関わるわけですから、それをはっきりと企業に認識してもらう必要があります。ただ、企業によっては「透析の必要な方は週3回まるまる休まれるため、業務に支障がでる」と解釈している場合があるので、例えば、夜間透析の利用等により、透析日も15時まで、或いは16時までは勤務可能であると伝えることにより、就労機会は高まります。

知的障がいの方

障がい程度によっても大きく異なりますが、通常業務の中で何が出来て何が出来ないのかをきちんと説明する必要があります。例えば、計算を伴う業務以外は順を追って説明すれば時間はかかるが通常にこなせるようになるといった具合です。知的障がいの方の中には、単調業務を長時間実施することにおいて非常に高いパフォーマンスを示す方も多々いらっしゃるので、そういった強みを、逆にうまくアピールすることも重要です。
ただ、知的障がいの方本人はこうした説明能力を欠いている場合が多いため、施設や就労支援センター、ジョブコーチ等のフォローが不可欠です。

精神障がいの方

精神障がいの方は、業務処理能力そのものは、障がいを持っていない方と比較しても遜色ない場合が多いのですが、周囲とのコミュニケーションという点で企業が二の足を踏むケースがあります。そこで、周囲とのコミュニケーションが最小限となる、例えばIT関連業務等の自己完結型業務でのアピールが必要となります。
その際は、ある程度のスキルが必要となりますが、現状においては企業に対してアプローチしやすい方法であると思われます。
精神障がいの方のもうひとつの一般的な特徴として、同時複数情報処理が苦手であるとことがあげられますが、先のコミュニケーション面と併せて「何ができて、何が苦手であるのか」を明確に企業側に説明することが必要です。精神障がいの場合は、他障がいと比較して特に情報が少なく、また障がいが目に見えないという特性があるため、企業側の理解が浅いことが多く、より細かな説明が重要となります。